映画現場100ぺん

映画館で観た映画について語ります

二ツ星の料理人―ブラッドリー・クーパーもおいしい素材の一つ

はい、今日の映画は『二ツ星の料理人』です。『アメリカン・スナイパー』のブラッドリー・クーパー主演映画のおいしい映画ですよ。

 

腕は確かなもののトラブルを起こし、師匠からも仲間からも愛想をつかされたアダム・ジョーンズ(ブラッドリー・クーパー)。牡蠣の殻を百万個むく罰を自分に課し、自分を見つめなおしたアダムは、かつてミシュランの二つ星をとったフランスではなく、起死回生のチャンスをロンドンに求め、フランス時代の友人だったトニー(ダニエル・ブリュール)のホテルに乗り込む。酒もドラックも一切やらないという契約のもと、投資をうけ、華々しく新店をオープンさせるアダムだったが、天才肌ゆえに他人合わせることができない。オープニングの日、厨房の緊張は最悪なものとなった。たくさんのスタッフの一挙手一投足をすべてチェックし、その行動にイライラしっぱなしのアダムはついに爆発し、厨房をめちゃくちゃにしてしまう。スタッフは手のつけられないアダムにあきれ、距離を置きながらみている。信頼関係など築けるような状態ではない。トニーのレストランでスーシェフをしていたエレーヌ(シエナ・ミラー)もその一人だった。傍若無人なアダムは、娘のためにランチを休ませてほしいというエレーヌの願いを却下し、エレーヌを失望させる。そんな中、店にミシュランの覆面調査員がやってくる。今度こそ三ツ星を取りたいアダムはいつも以上に力が入るが…

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植物図鑑 運命の恋、ひろいました―驚愕!岩田君とファンのコール&レスポンス

はい、今日は「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」です。この前の「オオカミ少女と黒王子」から、引き続き、直球恋愛ストーリーですね。有川浩さん原作ものです。いや今回は劇場で観る楽しさを存分に味わいましたよ。

 

不動産会社に勤めるOLのさやか(高畑充希)は、仕事もプライベートも満たされることがない毎日を送っていた。そんなある日のこと、さやかは家の前で倒れている男を見つける。おなかをすかせているという男に勢いで、カップラーメンを与え、勢いで一晩の寝場所をあたえてしまう。次の日の朝、さやかは朝食の匂いで目が覚める。久しぶりに手作りの朝ごはんを二人で食べる喜びを感じ、またまた勢いで、男に自分と同居しないかと持ち掛ける。家のない男・樹は「半年」という期限付きで、同居することとなるが、さやかが同居人について知っていることは樹という名前だけ。苗字もどこから来たかも知らない。くったくなく笑う樹を見ていると、それ以上なにも聞き出せなくなってしまう。彼と庭いじりをしたり、山菜をとりにいったりと、今までに感じたことのない満たされた気持ちになっていく、さやかだったが、次第に、樹に惹かれはじめていく。

 

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『オオカミ少女と黒王子』-ド直球ドS王子ジャンルもの。二階堂ふみがポチと呼ばれる日が来た!

はい本日は『オオカミ少女と黒王子』です。『別冊マーガレット』の同名人気漫画を廣木隆一監督が実写化します。

 

高校に入学したばかりの篠原エリカ(二階堂ふみ)は話しかけてくれたクラスメイトに話を合わせるために、彼氏との少し過激な恋愛話を語るが、エリカは恋愛をしたことがなかった。「エリカレって本当にいるの?」と友人が怪しく思い始めたころ、偶然、街でみかけたイケメンを盗撮して自分の彼氏として写真を見せることでその場をしのぐ。しかし、その彼は同じ学校に通う他のクラスのアイドル、佐田恭也(山埼賢人)だった。事情を説明して彼氏のフリをしてもらうことになるが、「じゃあ三回回ってお手してワンだな」と命令してくる。恭也は優しげな見た目とは正反対のドS男子だった。表面的に付き合っているように見えるが、二人きりになれば、犬とご主人様同様の上下関係のある厳しい現実。つらい使いっぱしりの生活の中で、背が高くてイケメン(鈴木伸之)の男の子が突然話しかけてくる「ついに本物の彼氏?!」と浮き立つエリカだが、このイケメンの思惑には裏があり….

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ディストラクション・ベイビーズー息をするように人を殴る男の純粋なる暴力

はい本日は『ディストラクション・ベイビーズ』です。インディーズではすでに巨匠の呼び声が高い真利子哲也監督のこれが商業映画デビュー作品?!です。(今までなかったことがすごいな)

 

物語は愛媛県松山の小さな港町・三津浜。将太(村上虹郎)は兄・泰良(柳楽優弥)が大人数に殴られている姿を目撃する。泰良は殴られていたけれど、決してひるむことなく、殴り返し、蹴り返し、闘い続けていた。その日を境に泰良は三津浜から姿を消す。泰良は松山の中心街にいた。強そうな相手を見つけては喧嘩を仕掛け、どんな相手でも勝てるまで立ち向かっていった。街の中で野獣のように生きる泰良に興味を持ったのは高校生・北原裕也(菅田将暉)だった。着ている服を交換させられた裕也は「あんたすごいよ!俺と面白いことや」と泰良に声をかける。片っ端から、喧嘩をふっかける二人。それが誰であろうとかまわない。騒ぎはやがて大きくなり、キャバクラの送迎車に乗りあわせていたキャバクラで働く少女・那奈をむりやり押し込み、松山市外へ向かう。泰良と裕也が起こした事件はインターネットで瞬く間に拡散し、騒ぎは世間の人の意見を膨らませながらどんどんと大きくなっていく。

 

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海よりもまだ深く―家族だからこそ知らない、家族の隠し事。

はい、本日は『海よりもまだ深く』です。カンヌ国際映画祭の常連、是枝裕和監督の最新作ですね。

 

良多(阿部寛)の父が亡くなって半年。母・淑子(樹木希林)は一人で長年住み続けた団地で変わりなく過ごしている。父がいなくなって、実家に頻繁に顔を出すようになった良多だが、家に帰っても、母のへそくりを探すことばかりしている。15年前に1度だけ文学賞を受賞したことのある良多はダメ男だ。妻・響子(真木よう子)と子供・真悟(吉澤太陽)に逃げられ、探偵事務所で働いて得た金はすぐにギャンブルに使ってしまう。子供の養育費も払ってあげたいし、子供が欲しいと言っていた野球用品も買ってあげたい。それなのに気が付くとギャンブルに手が出ている。探偵として素行調査をすると様々な人生の狂っていくその瞬間に出くわすことがある。浮気をした女性が「私の人生どこで狂ったんだろう」とぼやく。良多は小説に使おうとメモを取る。その言葉は良多自身への問いかけのようにも聞こえる。ひと月に一度の息子と会う日。息子をつれて、母のいる団地に向かう。その日は大型の台風が通過をするところだった。心配して迎えに来た響子も泊まることになり、嵐の夜はふけていく。監督は『海街diary』『そして父になる』の是枝監督。

 

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ヘイル、シーザー!―コーエン兄弟のこぼれてあふれる映画愛

はい、本日は『ヘイル、シーザー』です。コーエン兄弟が描く古き良き時代のハリウッドを描くこの作品。しかも出演者はジョージ・クルーニーをはじめ、大物ぞろいです。それだけでワクワクします。

 

1950年代のハリウッド。スタジオの何でも屋(ジョシュ・ブローリン)は今日も忙しい。スタジオ内は問題であふれているからだ。超大作「ヘイル、シーザー!」のために様々な宗派のご意見番から意見を伺って、方向性を決めなければならない。はたまた主役級の俳優をすぐ手配しなければならなかったり、女優は妊娠したりと問題は山積み。そんな中、『ヘイル、シーザー!』に出演中の世界的大スターの主演俳優ウィットロック(ジョージ・クルーニー)が何者かに誘拐されてしまう。ウィットロックを無事に救出するために何でも屋が動きだす。果たしてウィットロックは無事に救出されるのだろうか?そして犯人は誰なのか?

 

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アイアムアヒーロー - 今までのゾンビとは一線を画す、ニュータイプのゾンビ登場!

はい、本日は『アイアムアヒーロー』です。同名の人気コミックの実写化ですね。しかもゾンビもの。ゾンビのこだわりって色々ありますからね。ゾンビ愛をぜひみせていただきたい注目作です。

 

漫画家アシスタントとしてパッとしない日々を送る、35歳の鈴木英雄(大泉洋)。かつての栄光にしがみつき、漫画家としての夢を捨てきれないまま、今の状況に甘んじている英雄に恋人徹子(片瀬那奈)はいらだち、「夢ではない、妄想しているだけだ」となじる。家を追い出された英雄だが、家に帰ってみると、徹子は人間を凶暴に変貌させるウイルスに感染しており、襲い掛かってくる。慌てて散弾銃を手に外に飛び出す英雄だが、街はZQNと呼ばれる感染者であふれていた。血液を通して感染するZQNはゾンビ化し、血を出すほど噛まれることによって、感染を拡大していく。逃げ惑う人々、それを追うZQN化した人々で街はパニックになる。そんな中、出会った女子高生、比呂美(有村架純)とタクシーで混乱から抜け出そうとするが、比呂美もまた、赤ん坊のZQNにかまれて半分ZQN化していく。ZQNでありながら、英雄に暴力をふるうことはない比呂美を捨てておくことができずに、英雄は比呂美をつれて、食料を探しにショッピングモールに向かう。そこには伊浦(吉沢悠)をリーダーとした生き残った人々のコミュニティが作り上げられていた。拡大するZQNたち、英雄と比呂美は生き残っていくことができるのだろうか。監督は「図書館戦争佐藤信介監督。

 

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